ブルネイ社会制度

(1) 知的財産権制度

特許権、意匠権、商標権及び育成者権についてはブルネイ知的財産庁(BruIPO)、著作権及び回路配置利用権については検察庁(Attorney-General’s Chambers)が所管。

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(1)著作権

関連国内法:Patent Order 2011, Patent Rules 2012, Patent (Amendment) Rules 2013

国際条約:ブダペスト条約及び特許協力条約(PCT)に加盟。


(2)意匠権

関連国内法:Industrial Designs Order 1999, Industrial Designs (Amendment) Order 2014, Industrial Designs Rules 2000, Industrial Designs (Amendment) Rules 2014, Industrial Designs (International Registration) Rules 2014

国際条約:ハーグ協定に加盟。

(3)商標権

関連国内法:Trade Marks Act (Chapter 98), Trade Marks Act (Amendment) Order 2014, Trade Marks Rules 1999, Trade Marks (Importation of Infringing Goods) Regulations, Merchandise Marks Act (Chapter 96)

国際条約:マドリッド議定書に加盟。

(4)育成者権

関連国内法:Plant Varieties Protection Order 2015, Plant Varieties Protection (Amendment) Order 2016

国際条約:「植物の新品種の保護に関する国際条約(UPOV:The International Union for the Protection of New Varieties of Plants)」未加盟。

(5)著作権

関連国内法:Copyright Order 1999, Copyright Order (Amendment) Order 2013

国際条約:ベルヌ協定加盟。

(6)回路配置利用権

関連国内法:Layout Designs Order 1999

(7)その他

ブルネイは、工業所有権の保護に関するパリ条約及び世界知的所有権機関(WIPO)に加盟。

(2) 医療制度

病院は、国立総合病院と国立・個人(主に華人系)クリニックがある。国立病院・クリニックの受診登録料は、当国民1B$、当国永住者 3B$、外国人は5B$で、12 歳以上より徴収される。また外国人は、初診料、診察料、薬代、各種検査について別途徴収されます。総合病院は、国立私立とも人員、装備とも充実した救急外来があり24 時間での対応が可能とであるが、手術を要する重い疾病や治療が難しいとされる疾病の場合には、シンガポールやバンコクの病院へ転送される。また急患の場合、救急車が迅速に出動するとは限らないため,自ら車を手配して病院(緊急患者受付)に行く方が早い場合もある。

(1) 国立総合病院及びクリニックを受診する場合

当地保健省が管理する、ブルネイ医療管理システム
Brunei Darussalam Healthcare Information and Management Systems(Bru-HIMS)
に登録する必要がある。

登録料:無料
必要物:当地ID カード(当地在住者)、又は旅券(旅行者等の短期滞在者)
方法  :所定の登録用紙に必要事項を記入し、受付に提出しバーコード付の診察カードを受領して完了。
受診  :受診を希望する場合、事前予約が必要。(直接受付を来訪、又は電話での予約)。一般外来の予約無しでの受診は可能だが、予約患者が優先のため、緊急性が無い場合は、長時間待たされることや、日を改めた予約日になることが多い。一般外来患者は、各地域のクリニックで受診する。総合病院は、クリニックより紹介を受けた場合の専門医受診と救急患者の受け入れ病院と位置づけらる。

(2)私立総合病院及び個人クリニックを受診する場合

(ブルネイの主な現地医療機関)

国立総合病院
RIPAS Hospital
Tel: 2242424 / 2222366(緊急)/ 991(救急車)
E-mail:corporate_communications@moh.gov.bn
保健省ホームページ:http://www.moh.gov.bn/Pages/Home_050117.aspx
Bru-HIMS について:http://www.moh.gov.bn/SitePages/Bru-HIMS.aspx

私立総合病院
Jerudong Park Medical Centre
Tel: 2611433 (代表) / 2612612, 7172172(緊急)
E-mail:feedback@jpmc.com.bn
ホームページ: http://www.jpmc.com.bn/

個人クリニック
Lee Clinic & Dispensary
Tel: Gadong 2428428, 2438438 / Kiulap 2228338, 2238338
Riverview Clinic
Tel: 2232380 /2239389
 

(3) 年金・保険制度

(1)概要

年金制度について、当国には被雇用者信託貯蓄(Tabung Amanah Pekerja、略称TAP)という制度があり、全ての民間部門のブルネイ人従業員は、本制度に加入しなければならず、従業員及び雇用主の両方が、それぞれ当該従業員の賃金の5%を積み立て、 定年(55歳)になると積立金が支払われる(詳細後述)。また、60歳を超えるブルネイ人は、 毎月200ドルを支給される。

保険制度については、雇用主が従業員の保険及び医療検診の費用を負担しなければならない。
また、外国人を雇用する場合は、X線写真及び血液検査の費用も負担しなければならない。

(2)被雇用者信託貯蓄(Tabung Amanah Pekerja、略称TAP)

被雇用者信託貯蓄は55歳の定年後に備える貯蓄を目的とした社会保障制度である。これは、被雇用者が毎月給与の一部及び雇用者からの手当を積み立てるものである。本制度により、労働者に貯蓄の習慣を奨励することにもなり、また最近、公務員ほどの福利厚生、特に退職後の保証がないため、新卒者が民間への就職を希望しない傾向にあるため、本制度は民間企業への就職者を増やすことにもつながる。1993年1月より全ての公務員にTAPを適用することとなり、公務員を中途退職後も貯蓄が残り、新しい雇用者によって手当が支給されることになる。本制度が被雇用者の雇用者への忠誠を喚起することも期待される。

本制度の必要性は、第5次5カ年計画(1986-90)の期間中に唱えられ、この目的のため、National Productivity Committee の下に小委員会が設置された。小委員会は、公務員から民間への労働者の移行と貯蓄率増加を目指して当制度を打ち出した。91年国王誕生日演説において、国王はこの基本的考えに同意、92年には法案化に合意した。

労働者は基本給の5%を積み立て、雇用者も同じく5%を積み立てる。これが運用され、配当が付く仕組み。配当率は毎年TAP委員会において決定され、およそ3~5%程度である。雇用者は被雇用者をTAPに加入させることが義務づけられている。

当制度の資格要件は、

 1.ブルネイ国民あるいはブルネイ国永住権保有者であること。
 2.55歳未満であること(55歳以上でも同意のある場合は可)。
 3.公務員で無年金者又は民間労働者(但し現在年金制度のある場合を除く)

支払い年齢については、50歳に達した時に全貯蓄の1/4が支払われ、55歳に達した時に残りの貯蓄が支払われる。また、事故や病気等で労働不可能になった場合や死亡した場合、移住により退職の場合にもそれまでの積立金が支払われる。また、住居費補助として全貯蓄の45%未満の支払いを受けることも可能である。

本制度の詳細については以下のTAP事務所まで問い合わせされたい。

TEL:2382929
FAX:2382121
住所:Island Block Level 1, Ministry of Finance Building, Common Wealth Road, Jalan Kebangsaan, Bandar Seri Begawan, BB3910

(4) 労働制度

(1)ブルネイ労働関係法 

現況は6つの法的枠組みがある。 

(1)2009年労働令 
(2)1957年労働者補償法 (第74章)
(3)2009年労働安全衛生令
(4)2004年労働斡旋業令 
(5)1974年雇用情報法 (第99章)

(2)労働基準関係 

1) 適用対象

2009年労働令の適用対象は労働契約の下に雇用されるすべての労働者。ただし、船員、家事補助者、管理職、公務員、政府関係機関職員は除外される。

2) 労働時間 

非シフト労働者の場合、1日8時間、1週間44時間が上限。シフト労働者の場合、連続した3週間の週平均労働時間44時間が上限。但し、1日12時間を超えてはならない。
右を超える労働時間は残業と見做される。

3) 残業 

時間当たりの基本給の1.5倍。 

4) 給与の支払い

雇用者は少なくとも月に一度給与を支払わなければならない。残業手当以外の給与は、給与対象期間の最終日から7日以内に支払わなければならない。残業手当は、給与対象期間最終日から14日以内に支払わなければならない。

5) 解雇 

労働契約の終了を通知するための期限は、労使間の事前契約内容次第だが、両者間に特段の合意がない場合、以下の通知期間が適用される。

・雇用期間が26週未満→1日前まで 
・雇用期間が26週~2年未満→1週間
・雇用期間が2年~5年未満→2週間 
・雇用期間が5年以上→4週間

6) 休暇 

被雇用者は、少なくとも週1日の週休日を与えられる権利を有する。また、年11日の公休日に休む権利を有する。
有給休暇日数は労使間の契約次第だが、以下の日数を下回ってはならない。
・雇用1年目→7日
・雇用2年目→8日
・雇用3年目→9日
・雇用4年目→10日
・雇用5年目→11日
・雇用6年目→12日
・雇用7年目→13日
・雇用8年目以降→14日

(3)労働紛争

内務省労働局労働法制執行課は、労使いずれからも労働慣習・法令に関する苦情を受け付けることができる。

※詳細(英文)はこちら